大阪公立大学とHORIBA 縁が紡ぐ産学連携でイノベーション創出へ

左から、大阪公立大学 辰巳砂学長、堀場製作所 会長兼グループCEO 堀場

大阪公立大学(以下、公立大)と堀場製作所(以下、HORIBA)は、相互の人財※1交流を軸に、社会課題を解決する新たなイノベーション創出をめざす取り組みを加速させるため、包括連携協定を締結しました。多数のメディアをはじめ学生を含む両関係者 約80名が集うなか、3月6日に開催された記念イベント「共創研究への礎フォーラム」では、大阪府立大、大阪市立大時代から続く公立大とHORIBAのこれまでの軌跡を振り返りながら、共に紡ぐ未来のビジョンを表明しました。

共創研究への礎フォーラムの様子

イベント冒頭、2025年春に竣工予定である中百舌鳥キャンパス内イノベーションアカデミー共創研究拠点(スマートエネルギー棟)のオープンイノベーションスペースを「堀場信吉スクエア」と命名することが、公立大 辰巳砂(たつみさご)学長より発表されました。公立大の前身である大阪府立大学の元学長 堀場信吉博士は、堀場製作所 会長 堀場 厚の祖父にあたります。

堀場製作所 会長 堀場は、「祖父である堀場信吉は、学長として経済学部や大学院の設置など総合大学としての体制整備を推進したと聞いています。今回の包括連携協定にいたった背景には、こうした歴史的なご縁も感じています」と述べました。

さらに、辰巳砂学長は、包括連携協定について「両者がグローバルに発展するため、連携体制をさらに強化したい」、会長の堀場は「自由闊達に議論するための場づくりが重要。互いの強みを生かしたイノベーション創出をめざす」と今後の期待を語り、固い握手を交わしました。

堀場 信吉博士

イベント第1部では公立大 藤村副学長より、「イノベーションアカデミー事業※2」について、堀場製作所 コーポレートオフィサーCTO 中村より、包括連携協定について紹介しました(包括連携協定の詳細はこちら:大阪公立大とHORIBA 共同プレスリリース)。

第2部では、公立大 山東学長特別補佐、堀場製作所 先行開発部 米澤より「堀場信吉元学長の足跡をたどる」をテーマにプレゼンテーションを行いました。
日本の物理化学の礎を築いた堀場信吉博士のご功績や、芸術をたしなみ、門下生を多く輩出したお人柄などが紹介されました。

こうした歴史的なつながりと、HORIBAで活躍する公立大の卒業生が架け橋となって、公立大とHORIBAは長年にわたり共同研究や人財交流を通して関係を深めてきました。

トークイベントで公立大の前身である大阪府立大学時の想い出を語る堀場製作所 コーポレートオフィサーCTO 中村

トークイベントでは、公立大 床波准教授・植田研究員、公立大の前身、大阪府立大学の卒業生である堀場製作所 コーポレートオフィサーCTO 中村・知的財産戦略部長 浦上が登壇し、それぞれの研究内容や在学当時での思い出を語りました。


歴史的な両者のつながりやこれからの未来について語りあうことで、両組織での関係を深め、めざす未来のビジョンを示すイベントとなりました。
今回の包括連携協定を新たな契機に、これまでの取組みを発展させ、長期的な人財交流を軸に、産学官民の連携によるオープンイノベーションの創出や、スマート社会の実現に向けた共創プラットフォームの構築、人財育成に取り組みます。

※1 「人財」の表記について:HORIBAでは、社員を大切な財産と考えて「人財」と表現しています。

※2 イノベーションアカデミー事業:
積極的な産学官民の連携を通じて研究シーズを社会実装し、地域の課題解決と未来社会の創造をめざす公立大の取り組みです。新大学の発足に合わせ2022年より推進しています。


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