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気泡が電極応答部に付着すると指示値のふらつきや再現性の低下を引き起こすため、測定中に電極表面や液絡部を観察し、電極を揺らすなどして付着した気泡を取り除きます。
しかし、炭酸水など試料性状として気泡が継続的に発生する場合は、気泡が付着しやすいガラス応答膜の表面上の小さな傷(測定に影響はありません)をアルカリ溶液で除去することにより安定して測定することが可能です。
以下の方法をご紹介いたします。
ガラス応答部をアルカリ溶液に浸漬させ、ガラス表面の小さなキズを除去し、親水性のガラス表面を作り出すことで、気泡の付着を抑えることができました。
アルカリ溶液浸漬前
アルカリ溶液浸漬後
また、表1にアルカリ溶液浸漬前後の電極応答を、図2にpH指示値の変動を示します。浸漬前は、0.03の範囲でふらつき、3回の繰り返し測定において大きな変動が生じたのに対し、浸漬後は、指示値のふらつきは0.003の範囲に抑えることができ、かつ、3回の繰り返し測定における変動は低減されました。
以上のことから、アルカリ溶液に浸漬し、小さなキズを除去する処理を行うことで、安定した値が得られることがわかります。この方法は、炭酸水だけでなく、気泡が発生するサンプルに応用できます。
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