社会の成長に合わせて医療インフラは拡充され、医療現場や患者の求める
ニーズは多様化し、より効率的な医療サービスの提供が求められています。
HORIBAは、高齢化社会、医療費の抑制、予防医療への取り組みや
専門病院への医療の集中化・地域診療による医療の分散化、
パンデミック(感染症の世界的大流行)からの回避などの社会課題の解決に貢献する
製品・サービスを提供していきます。
さまざまなイノベーションを生み出し続ける生命科学や生物工学などの先端分野において、分析技術へのニーズもまた高度化・多様化・複雑化しています。
分子イメージング、細胞観察、生体高分子の評価、DNA分析。HORIBAがこれまで培った高度なセンシング技術や分析技術によって、高度化する医療分野での研究から、安心・安全な食の開発まで、幅広い分野の研究者の挑戦をサポートしていきます。
関連ソリューション
インタビュー
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生命創成探究センター
バイオフォトニクス研究グループ 榎木 亮介 (えのき りょうすけ) 准教授
地球上の生物は地球の自転周期に合わせた24時間の体内時計(概日リズム)※を持っています。不規則な生活習慣により概日リズムが崩れると睡眠障害から健康を損なうだけでなく、がんや代謝性疾患などのさまざまな疾患につながることが指摘されており、深刻な社会問題として意識されるようになりました。
また、生物のなかには冬の厳しい環境を乗り越えるために、体温を低下させて活動を停止する動物がいます。この冬眠といわれる現象と体内時計に関連性があるのではないかと考えられていますが、そのメカニズムはまだまだ謎に包まれています。
こうした生物がもつ「体内時計」と「冬眠」の生理機能について、脳神経細胞のライブ光イメージングにより可視化し、それらのメカニズムの解明に挑まれている、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生命創成探究センター バイオフォトニクス研究グループの 榎木亮介 准教授にお話を伺いました。
名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所 多喜 正泰 (たき まさやす) 准教授
細胞や生体組織を生きたままの状態でリアルタイムに観察を行うライブセルイメージング。蛍光色素・蛍光タンパク質を用いることで、見たい細胞や組織を標識し、その動きや働きを観察するこの手法は、がん検査や手術、創薬研究などの分野への応用が進んでいます。さらなる技術革新が求められるなか、長時間安定して発光しつづけ、生体に対する毒性が低い近赤外領域の発光を有する近赤外(NIR)蛍光色素の開発に取り組まれておられる名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所 多喜 正泰 准教授にお話を伺いました。
東京大学医科学研究所 津本研究室 長門石 曉 (ながといし さとる) 特任准教授
日本人の死因第1位である「がん」の治療薬として、さらには近年の新型コロナウイルス感染症に対する治療薬として、その効果が特に期待されている“抗体医薬品”。その抗体医薬品を効率よく大量に生産できる抗体のデザインを研究されている東京大学医科学研究所 津本研究室 長門石 曉 特任准教授にお話を伺いました。
ワクチン開発や検査体制の整備ももちろんのことながら、人々の健康を守るための研究分野であるバイオ/ライフサイエンスの重要性が改めて注目されています。
HORIBAは2020年8月にラマン分光分析装置の新製品となるラマンイメージング装置「LabRAM Soleil」(ラブラム ソレイユ)の国内販売を開始しました。ラマン分光分析装置は、物質の成分分析や分子構造解析などに有用です。製薬・創薬から細胞・遺伝子まで、人々の安全と健康を守る幅広い領域での研究開発活動に貢献していきます。
また、バイオ/ライフサイエンス分野での積年の課題である培養不要で短時間の菌検査を可能にする微生物迅速測定装置の製品化なども進めています。
関連ソリューション
インタビュー
岐阜薬科大学 薬化学研究室 平山 祐 (ひらやま たすく) 准教授
鉄は人間が生きていくうえで不可欠なミネラルです。しかしながら、過剰摂取によりタンパク質に結びついていない鉄イオンが増えると、細胞に障害を与えてさまざまな疾患の原因にもなることがわかってきました。鉄イオンの蛍光プローブ開発に取り組まれるなか、これまで世の中に無かった“ヘム”の蛍光プローブ開発に成功された岐阜薬科大学 薬化学研究室 平山 祐 准教授にお話を伺いました。
高齢化社会への対応や予防医療などの観点から、今後の医療現場ではより患者に寄り添った医療の提供なども進んでいくと予想しています。
HORIBAは、「診療の現場、患者の近くで検査する」というPOCT(Point of Care Testing)の考え方を軸に、診療所および病室や緊急の現場でも簡便に扱えるシステムを提供しています。
さらに、POCTの診断効率向上を目指して、血球とCRPの同時測定が可能な装置なども展開しています。検査の迅速性とともに信頼性の高い診断によって、人々が健やかに過ごせる社会を支えていきます。
関連ソリューション
医療現場では身体の状態を確かめる「検査」と、健康状態や病状を判断する「診断」の両面での効率改善が進められています。
HORIBAでは国内の開業医向けに、機器の稼働を止めないための予知保全を目的とした保守管理システムや電子カルテ連携システムを提供しています。さらに、大型血球計数装置を導入する病院向けには、業務プロセス改善や検査品質などのデータ管理をサポートするアプリケーションを提供しています。これらITを活用したソリューションで医療現場の効率改善に貢献していきます。
関連ソリューション