電子カルテ対応 地方創生=医療連携に貢献
当社は、医用事業の主力製品で白血球などの血球成分を測定する血球計数と、炎症の指標となるCRP(C反応性たんぱく)濃度を同時測定する自動血球計数CRP測定装置で世界最小・最軽量(自社調べ)の新型「LC-767CRP」を3月2日に発売。当該製品シリーズは、院内即時検査を行い、その場で医師へ炎症の症状など検査結果を提供できます。本製品は従来設置面積比を約20%縮小し、診察室の5S改善につながり、快適・安全な環境づくりに貢献します。また近年、普及が進む電子カルテに対応するソフトウェアを開発し、病診連携(*1)の効率化や診療記録の省力化の一助となることを期待しています。
(*1)日常の診察は近くの診療所で受け、再検査や入院・手術などは大病院などで行う地域医療連携。電子カルテなどIT技術が活用され、効率的な情報共有をめざしている。
血球計数CRP測定装置について
当社は、1998年に世界初の白血球などの血球成分を測定する血球計数と、炎症の指標となるCRP濃度を同時測定する製品を、感染症の判別の指標を検査する装置として診療所や小児病院向けに上市。乳幼児など症状を伝えられない患者の診察や肺炎など高齢者が重症化する可能性がある病状の早期発見、薬の処方の判断などに活用されています。2008年には業界最速の測定時間を実現した新型の販売を開始し、本シリーズは国内外で累計約15,000台の販売し、医用事業の収益を支える主力製品です。
自動血球計数CRP測定装置「LC-767CRP」について
本製品は、装置内部構造の見直しや部品点数の削減により、従来の設置面積比で18%縮小しました。世界最小・最軽量(自社調べ)を実現することで、物理的に制約があり、衛生面・安全面が重視される診断室の省スペース化やレイアウト変更の省力化ができ、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の改善にもつながります。
また、地方創生の取り組みとして、大学病院などを中核とした病診連携の動きが活発化しており、地域の診療所でも普及する電子カルテ対応のソフトウェアを開発しました。従来からの診療所での適切・迅速な診断に貢献するとともに、包括的な地域医療の促進の一助になることを期待しています。
開発者のコメント
自動血球計数CRP測定装置は、体調不良で地域の診療所を訪れる方に、医師より体調不良の原因や対処方法をその場で診断いただけるよう提供しています。地域医療ネットワークの構築など医療サービスが向上する中で、社会ニーズに対応する機器を提供することで、日々の安心・安全に貢献していきます。
主な特長
- 世界最小・最軽量(自社調べ)の血球+CRP測定装置
装置内部構造の見直しや部品点数の削減により、従来の設置面積比で18%縮小し、質量も16キログラムと従来比16%の軽量化。診断室の省スペース化やレイアウト変更の省力化に貢献します。 - 電子カルテ対応のソフトウェアを開発
電子カルテシステムに自動的に検査結果を入力できるソフトウェアを開発。診療所で導入が進む電子カルテと連動し、診察記録の省力化や情報共有の効率化に貢献します。
主な仕様
外形寸法・質量 | 220(W)×430(H)×440(D)mm,約16kg |
測定項目 | 19項目(白血球3分類を含む血算18項目+CRP濃度) |
測定時間 | 約240秒 (注記:血算のみの場合は65秒) |